再会

再会

結婚して15年、子供も小学生になり、あまり手がかからなくなった頃、同窓会のお知らせが届きました。久しぶりに服を買い、当日美容院へ行き、同窓会へ。太ってしまった人、頭頂部が薄くなってしまった人、お互いに老けたね~と笑いあいながら、目は当時好きだった彼を探していました。そして、昔と変わらず若々しい彼を見つけました。彼も私に気付いて近づいてきました。彼と違って老けこんでしまった私…。急に恥ずかしくなり背中を向けてしまいましたが、後ろからポンと肩をたたかれ、振り向くと、やはり変わらない笑顔の彼が。久しぶりの再会でした。それから2人で時間が経つのも忘れ、昔話をしました。でも、彼にとって、私はただの懐かしい同級生です。同窓会が終わればこの夢のような時間も終わります。

家に帰っても彼との時間を思い出し、また会いたいと思ってしまいます。ふと、パソコンで彼の名前を検索してみました。すると、ある社会人サッカーチームの紹介サイトがヒットしました。そこに彼が載っていたのです。そう言えば同窓会の日、まだサッカーやってるよって言ってたっけ。そのサイトに、試合のスケジュールも載っていました。観に行くなんてストーカーみたい…。と思いながらも、日時と場所を確認してしまいました。

当日、サッカーの応援には似つかわしくないワンピースを着て、ダンナには「友達とランチしてくる」と言い、試合会場へ。もう試合は始まっていました。思ったよりも大きい会場で、これなら私が応援席にいても絶対気付かないだろうと、ホッとしながら彼を探しました。いた!背番号5番。そういえば、中学の時もこうやってこっそり彼の試合を観てた…。あの時の気持ちがよみがえってきました。

試合が終わり、どうしよう、声をかけようか…でも突然現れて気味が悪いかもしれない。でも話がしたい。でも…。と悩んでいたその時「お父さん!」と女の子の声がしました。何気なく声の方を見ると、声の主が、彼の腕の中に抱かれていました。そして彼の視線の先には、タオルを持って彼に駆け寄っていく、私より若くて可愛い奥さんが。慌てて柱に隠れました。恥ずかしい…。普通に考えれば分ることでした。どうして彼に家族がいると思わなかったのか。もしかしたら私を受け入れてくれるかもしれないなんて、期待していた自分が恥ずかしくて、1分でも早く、その場から逃げたかった。でも隠れていないと見つかってしまうかもしれません。柱の陰にしゃがみこんで、彼と彼の家族がいなくなるのをひたすら待ちました。

帰りの車でひとり、試合を観に行ってしまった事を後悔しつづけ、もう忘れよう。彼は学生時代の思い出のままにしよう。と自分に言い聞かせていました。

しかし数日後、思いがけず彼からメールが。「この前はありがとう!」…この前とは?同窓会?もしかして試合…?メールはこの一言だけでした。せっかく忘れようとしたのに。切り替えようとしているのに…とうとう返信してしまいました。また蘇ってくる気持ちを抑えられずにいます

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